SHINJI HOSONO PHOTOGRAPH

STAR SHOT Talk Vol.1 前田慎二さん 4

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4回目です。
話はライブ写真へ。。

藤江:ところで、音楽関連では細野さんは、すごくライブ写真というのにこだわっていますが、音楽写真の中でのライブの位置付けってどういうものなんでしょうか。

アーティスト・サイドから見た記録的なものなのか、あるいは読者の視点、例えばライブに行けなかった読者の「見たかった」というニーズに対応したものなのか。


前田:そのどちらもあります。ただその良し悪しには、僕なりの判断基準があるんです。僕がライブ観に行って、ライブ終了後、楽屋打ち上げとかで アーティストに感想を話すとかなり食い違うことがあるんです。「今日は良かったねー」「そうですか、俺ら最悪だったんですけど」とか。
   
野外で雨降ったり、機材のトラブルがあったり、本人の体調が悪かったり、喉がやられていたり、メンバー間の亀裂が起きていたりとか、そういうコンディションが悪い時ってかえって、アーティストの表現力が飛躍的に上がっていくことがあるんです。その辺の機微がライブ写真にも出てくると面白い。

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細野:ワッツインで初めてライブ撮った時に 前田さんから 「細野さんが好きなように撮ってください。 ただしうち(「ワッツイン」)だけの写真撮ってください」 という発注で。

「うちだけの写真」って一体なんだろうって悩みましたね。ブレブレの写真とか撮ってみたりしたんですが、前田さんは「すごく良かった」と言ってくれたし、アーティストにも気に入ってもらった。


前田:ブレブレのライブ写真、 それ以後みんな使うようになりましたよね。ライブ写真ってアーティストにとっても自分の表現を見直すきっかけになると思うんです。


細野:ミュージシャンがそういうレスポンスが欲しいっていうのは よくわかります。カメラマンもそうですから。僕ら読者の反応と言っても顔が見えないし、実感がないんです。 やっぱり編集者がどういう反応を示すか、なんですよ。

だから上がった写真を編集に渡す時に「良かった」「悪かった」は言わないようにしている。編集が写真見るときに、先入観で見てもらいたくないから。

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